「ふるさと住民登録制度」って、結局どんな制度?」
「いつから登録できる? 住民票は移すの?」
「年3回って、旅行に3回行けばいいの?」
「交通費や宿泊費は本当に補助される? いくら?」
「どの自治体が参加する? 楽天トラベルとの関係は?」
「ふるさと住民登録制度」は、住んでいる場所とは別に、好きな地域や応援したい地域を「ふるさと」としてアプリで登録できる新しい仕組みです。総務省が2027年3月に開始する方針を決めたと、2026年10月10日に共同通信が報じました。
旅行好きにとって気になるのは、地域の活動に参加する人に交通費や宿泊費の支援が用意されることです。この記事では、総務省の公式サイトと自治体・企業の発表をもとに、登録の条件、補助の実例、モデル事業の自治体を整理します。まだ正式開始前の制度なので、決まっていることと予定の段階のことを分けて書いています。
✅ この記事でわかること
- 📅いつから始まるのか2027年3月開始の方針(報道)と、総務省・自治体の案内
- 🪪ベーシック登録とプレミアム登録の違い登録できる自治体数、本人確認、更新のルール
- 🧹「年3回」の正体旅行の回数ではなく、自治体が指定する担い手活動の回数
- 🚄交通費・宿泊費の補助の実例焼津市×JR東海のモデル事業の具体的な金額と条件
- 🗾モデル事業の58市町村一覧7道県と連携する37市町村と、個別モデルの21市町村
- 🛏️楽天ふるさと住民と楽天トラベル2027年春に開設予定のポータルと宿泊クーポン構想
先にこれだけは
- まだ登録はできません。専用アプリは2027年春ごろにリリース予定(郡上市の案内)。総務省は2026年度中の開始を目指しています
- 住所(住民票)を移す制度ではありません。住んでいる自治体以外の地域とのつながりを登録する仕組みです。登録は無料です
- 交通費・宿泊費の支援を受けられるのは、主にプレミアム登録の人です。プレミアム登録には、その地域で年3回以上の担い手活動とマイナンバーカードでの本人確認が必要です
- 補助の額は全国一律ではありません。自治体や事業ごとに違います。焼津市×JR東海のモデル事業では、新幹線1回あたり1,100ポイント、宿泊は20%引き(1回5,000円まで)でした
ふるさと住民登録制度とは?|住所を移さずに「ふるさと」を登録する仕組み
総務省の説明では、ふるさと住民登録制度は居住地以外の特定の地域とのつながりを、アプリで登録して見える形にし、継続的な関係をつくる仕組みです。人口減少で地域の担い手が足りない一方、「好きな地域に関わりたい」という人も増えている。その両者をつなぐ全国共通のプラットフォームとして作られています。
登録した人は、地域のニュースやイベント、観光情報、担い手活動の募集を受け取れます。そして実際に現地の「担い手活動」に参加すると、その実績がシステムに記録され、「ベーシック登録」から「プレミアム登録」へ関係を深められます。
出身地やかつて住んでいた場所でなくても登録できます。これから関わってみたい地域、応援したい地域を自由に選べます。登録に費用はかかりません。
いつから始まる?今すぐ登録できる?
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開始の時期 | 2027年3月に開始する方針(共同通信、2026年10月10日)。総務省の公式サイトは「2026年度中の制度開始を目指して準備」と案内 |
| アプリ | 専用アプリで登録。郡上市は「令和9年(2027年)春リリース予定」と案内 |
| 参加する自治体 | 参加は任意。全国1,788自治体を対象にした総務省の調査で、74%にあたる1,327自治体が参加に前向き(報道。参加が確定した数ではありません) |
| いまできること | 登録はまだできません。モデル事業の自治体では、すでに関連の取り組みが始まっています |
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自治体によっては、アプリの公開前に参加した担い手活動を、プレミアム登録の実績として数える方針のところもあります。郡上市(岐阜県)は「令和8年中に行った担い手活動も、プレミアム登録のための実績とすることができる」と案内しています。気になる地域がある人は、その自治体のページを確認しておくとよいでしょう。
ベーシック登録とプレミアム登録の違い
| 項目 | ベーシック登録 | プレミアム登録 |
|---|---|---|
| 登録の条件 | 誰でもすぐに登録できる | その地域で年3回以上の担い手活動に参加+マイナンバーカードでの本人確認 |
| 登録できる自治体の数 | 上限なし | 最大3自治体 |
| 住んでいる自治体 | 登録できる | 登録できない |
| 更新 | 不要 | 原則1年ごとに、マイナンバーカードで更新 |
| できること | 地域の情報の閲覧、担い手活動への参加、ベーシック登録証の発行 | 左に加えて、各種サポート施策の利用、プレミアム登録証の発行 |
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市区町村を登録すると、本人が同意すればその都道府県にも同時に登録されます。都道府県だけに登録することもできます。登録した自治体は、あとから追加・解除できます。
郡上市の案内では、プレミアム登録に上がった日を基準に、1年で3回以上の担い手活動ができなかった場合はベーシック登録に戻るとしています。
プレミアム登録で受けられるサポートの例(総務省が想定する取り組み):コミュニティイベントへの招待、お祭りでの特別な役割(神輿担ぎなど)の体験、被災時の避難の優先的な受け入れ、公共施設などの住民並みの利用、ワーキングスペース利用料の補助、移動・宿泊に関する各種支援、地域の商店での割引など。内容は地域ごとに決まります。
「年3回」は旅行の回数ではない|担い手活動とは
プレミアム登録の条件の「年3回」は、自治体が指定した「担い手活動」に参加した回数です。担い手活動は、人口減少などで担い手が足りない行事や活動のうち、公共性や地域への貢献が十分に認められるものとして、自治体が指定します。民間団体が行う活動が指定されることもあります。
郡上市は、担い手活動の例として次のようなものを挙げています。
- 地域イベントの企画・運営(スポーツ大会、ふるさとまつり、文化祭など)
- 地域の祭礼(お囃子、舞子、祭り行列の演者、祭具の準備など)
- 農業などのボランティア(栽培・収穫・出荷作業、稚魚の放流、間伐、植樹、剪定など)
- 清掃活動(地域の美化活動、集会施設やお寺の掃除など)
- 雪下ろし、雪かき、雪吊り作業
- 草刈り、草取り
旅行と組み合わせるなら、「祭りの手伝いに行き、そのまま泊まって観光する」「農作業のボランティアのあとに温泉に寄る」といった形になります。どの活動が対象になるかは、自治体が今後発表します。
交通費・宿泊費はいくら補助される?|焼津市×JR東海の実例
補助の額は全国一律ではなく、自治体や事業ごとに違います。具体的な金額がわかる例として、2026年9月14日に焼津市(静岡県)とJR東海が発表したモデル事業を紹介します。焼津市内で地域資源を調べる「フィールドリサーチ」の参加者に、JR東海のポイントアプリ「TOKAI STATION POINT」を通じて交通費と宿泊費の一部を補助するものです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 新幹線のポイント還元 | 東海道新幹線を使うと、片道1回につき1,100ポイント(TOKAI STATION POINT) |
| 交通費の上限 | 往復3回(片道6回)で計6,600ポイント |
| 対象の区間 | 東京・品川・新横浜・名古屋・岐阜羽島・米原・京都・新大阪の各駅〜静岡 |
| ポイント還元の対象乗車期間 | 2026年9月28日〜2027年3月5日 |
| 宿泊のクーポン | 宿泊料金の20%引き(学生は50%引き) |
| 宿泊の上限 | 補助額は1回5,000円まで、クーポンの利用は3回まで |
| 宿泊クーポンの利用期間 | 2026年9月28日〜2027年3月4日(対象の宿泊施設は調整中) |
| 対象者 | 焼津市が実施するイベントの参加者本人のみ |
| 主な条件 | 事務局への申請と焼津市のアンケート回答が必要です。新幹線はTOKAI STATION POINTアプリと対象のEXサービスIDを連携し、EXサービスで予約してチケットレス乗車します。LINEからEX、法人会員、J-WEST(エクスプレス)、JQ CARDエクスプレス、スマートEX海外向けサービス、EX旅パック、窓口・券売機で購入したきっぷは対象外です。複数人分を予約してもポイント付与は1名分です。プログラム参加費の早割は2026年10月25日までです。 |
| 予算 | 予算の上限に達した時点で終了 |
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注意:これは正式な制度開始前のモデル事業で、誰でも使える割引ではありません。対象は焼津市のプログラム参加者で、プログラム自体に参加費がかかります(焼津市に居住地や活動拠点がある人・学生は15,000円〔早割10,000円〕、それ以外の人は30,000円〔早割25,000円〕)。日程は2026年11月15日の現地調査から2027年1月の現地調査まで、定員は計20名です。
このモデル事業から読み取れるのは、正式開始後も「新幹線の片道ごとに一定額」「宿泊は割合で割引し、1回あたりの上限を設ける」といった形の支援が考えられる、ということです。実際の金額は、登録する自治体ごとに確認が必要です。
2026年度モデル事業の58市町村一覧
総務省は2026年3月27日、モデル事業の対象自治体を発表しました。161団体の応募から、7道県と域内の37市町村による「都道府県と市町村の連携モデル」と、21市町村の「個別市町村モデル」が選ばれています。
この一覧は2026年度のモデル事業に選ばれた自治体です。2027年の正式開始後に交通費・宿泊費の補助がある自治体の一覧ではありません。補助の有無や内容は、自治体ごとの発表を待つ必要があります。
都道府県と市町村の連携モデル(7道県・37市町村)
| 道県 | 市町村 |
|---|---|
| 北海道(16) | 北見市、苫小牧市、奥尻町、沼田町、鷹栖町、美瑛町、中富良野町、中川町、苫前町、雄武町、厚真町、上士幌町、鹿追町、浦幌町、釧路町、別海町 |
| 宮城県(3) | 石巻市、大崎市、丸森町 |
| 富山県(2) | 高岡市、魚津市 |
| 長野県(7) | 岡谷市、駒ヶ根市、中野市、軽井沢町、売木村、池田町、飯綱町 |
| 和歌山県(2) | 田辺市、かつらぎ町 |
| 鳥取県(4) | 米子市、倉吉市、琴浦町、南部町 |
| 高知県(3) | 室戸市、越知町、日高村 |
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個別市町村モデル(21市町村)
| 地方 | 市町村 |
|---|---|
| 東北 | 岩手県陸前高田市、福島県西会津町、福島県飯舘村 |
| 関東・中部 | 栃木県那須町、山梨県小菅村、岐阜県飛騨市、静岡県焼津市、愛知県豊橋市 |
| 近畿 | 兵庫県豊岡市、奈良県三宅町 |
| 中国・四国 | 島根県出雲市、岡山県真庭市、広島県三原市、山口県美祢市、徳島県鳴門市、香川県琴平町、愛媛県宇和島市 |
| 九州 | 長崎県佐世保市、熊本県菊池市、熊本県天草市、鹿児島県南さつま市 |
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旅行先として名前の知られた町も多く含まれています。たとえば宮城県の石巻市は、猫の島として知られる田代島がある市です。ただし、田代島での活動が担い手活動に指定されるかどうかは、現時点では発表されていません。
「楽天ふるさと住民」|楽天トラベルのクーポンも扱う予定
楽天グループは2026年8月4日、ふるさと住民登録制度の受け皿となるポータルサイト「楽天ふるさと住民」を2027年春に開設する予定と発表しました。
- 参加する自治体の魅力や、基幹産業での短時間の就労体験・体験コンテンツなどの担い手活動を紹介
- ベーシック登録・プレミアム登録を支援
- 担い手活動を現地で体験できる旅行券などのふるさと納税返礼品
- 対象の宿泊施設で宿泊費の補助として使える「楽天トラベル」のクーポン
クーポンの金額や条件はまだ発表されていません。サービスが始まったら、この記事でも内容を追記します。
ふるさと納税とは何が違う?
いちばん大きな違いは、登録しただけでは返礼品はもらえないことです。総務省は、登録そのものへの返礼品は提供しないとし、現地に行かなくても受け取れる物品を登録の見返りとして渡すことを禁止しています。高額な特産品の提供なども控えるよう求めています。
ふるさと納税は「寄付をして返礼品を受け取る」仕組み、ふるさと住民登録は「地域に通って活動し、その支援を受ける」仕組みです。楽天ふるさと住民のように、両方を同じサイトで扱うサービスも予定されていますが、制度としては別物です。
よくある質問
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まとめ|まずはベーシック登録、通うならプレミアム登録
ふるさと住民登録制度は、住所を移さずに好きな地域を「ふるさと」として登録できる仕組みです。2027年3月に開始する方針で、専用アプリは2027年春ごろに公開される予定です。
旅費の支援を受けられるのは、地域で年3回以上の担い手活動に参加するプレミアム登録の人が中心です。補助の内容は自治体ごとに決まり、焼津市×JR東海のモデル事業がひとつの目安になります。気になる地域がモデル事業の58市町村に入っているかを確認し、制度が始まったら最初にベーシック登録しておくのがおすすめです。
この記事のポイント
- 2027年3月に開始する方針(共同通信)。総務省は2026年度中の開始を目指す
- 住民票は移さない。登録は無料
- ベーシックは上限なし・条件なし。プレミアムは最大3自治体、年3回以上の担い手活動+マイナンバーカード
- 「年3回」は旅行の回数ではなく、自治体が指定した担い手活動の回数
- 焼津市×JR東海の例:新幹線片道1,100ポイント(最大6,600)、宿泊20%引き(1回5,000円まで・3回)
- モデル事業は7道県の37市町村+個別21市町村の計58市町村
- 楽天ふるさと住民は2027年春開設予定。楽天トラベルの宿泊クーポンも扱う予定
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新幹線・航空券も一緒に予約するなら、セットプランの方が安くなることがあります。







