「孫を連れて海外旅行に行く予定だけど、特別な書類は必要?」
「離婚後、元夫(妻)なしで子どもと海外に行く時、同意書が必要?」
「祖父母と孫だけで台湾旅行に行く予定。何か準備することはある?」
「渡航同意書という言葉を聞いたけど、書き方がわからない」
こうした疑問は子連れ・家族の海外旅行を計画する方から非常に多く寄せられます。
知らないまま渡航して入国審査で長時間別室対応になったケースも実際に発生しており(JTBグループによる報告)、事前に準備しておくことが何より大切です。
この記事では、渡航同意書が必要なケース・不要なケース・英文と日本語のテンプレート・国別の注意点・公証が必要な場合の手続きまで、状況別に徹底解説します。
✅ この記事でわかること
- 📄渡航同意書が必要なケース・推奨されるケース・不要なケース
「祖父母だけ」「片親のみ」「離婚後」など状況別にわかりやすく整理 - ✏️英文・日本語テンプレートをそのままコピーして使える
記載すべき8つの項目と各フォーマットを掲載。そのまま印刷してOK - 🌍国別の注意点(カナダ・フィリピン・アメリカ・台湾等)
自作の同意書では入国できない国も!国別の「必須」「推奨」の違いを解説 - 🏛️公証が必要な場合の手続きフローと戸籍謄本の英訳
公証役場→法務局→外務省(アポスティーユ)の流れと翻訳のコツを図解
渡航同意書(Parental Consent Letter)とは?
渡航同意書とは、18歳未満の未成年者が親権者(父母)両方の同行なしで海外旅行する際に、同行しない親権者が「この渡航に同意している」と証明するための書類です。英語では「Parental Consent Letter」「Letter of Consent」「Authorization Letter」とも呼ばれます。
この書類が厳格に求められる最大の理由は、「子どもの国際的な連れ去り(親権トラブル含む)や人身売買を防ぐため」です。ハーグ条約(国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約)に基づき、各国が未成年の出入国を極めて慎重に管理しています。
💡 重要:必ずしも「求められる」とは限らないが、持参すべき理由
渡航同意書の提示は、入国審査官の裁量に委ねられています。提示を求められない場合もありますが、求められたのに持っていなかった場合、別室審査・長時間拘束・最悪の場合「入国拒否(強制送還)」になる可能性があります。ネット上の「持っていかなくても平気だった」という体験談を鵜呑みにせず、「準備しておくべき必須書類」と考えてください。
状況別:渡航同意書が必要なケース早見表
| 状況 | 同意書の要否 | 備考 |
|---|---|---|
| 父母両方が子と同行 | 不要 | 通常問題なし(名字が異なる場合は戸籍謄本の英訳があると安心) |
| 父または母のみが子と同行 | 推奨〜必要 | カナダ・アメリカ・フィリピン・欧州等では特に重要。同行しない親の同意書を持参 |
| 祖父母のみ(親は同行しない) | 強く必要 | 父母両方の署名が入った同意書+戸籍謄本(英訳)が必須級 |
| 叔父叔母・親の友人など | 必要 | 父母両方の署名必須。続柄の証明書類も準備 |
| 修学旅行・学校行事 | 必要 | 引率教師名を同意書に記載。学校が専用の書式を用意するケースも多い |
| 離婚後に親権者のみ同行 | 推奨〜必要 | 単独親権を証明する書類(戸籍謄本英訳等)を合わせて持参 |
| 子どものみ単独渡航(留学等) | 必要 | 入国審査のほか、航空会社のUM(アナコンパニードマイナー)手続きも別途必要 |
渡航同意書に必ず記載する8つの項目
フォーマットは各国・各機関によって指定がある場合(カナダ・フィリピンなど)と「様式自由(英語)」の場合があります。自由様式の場合でも、以下の8項目を必ず含めてください。
- 日付・作成場所(例:Tokyo, Japan, March 1, 2026)
- 子どもの情報:氏名(ローマ字)・生年月日・パスポート番号
- 親権者(同意する親)の情報:氏名・生年月日・住所・パスポート番号
- 同行者の情報:氏名・生年月日・子どもとの続柄・パスポート番号
- 渡航先の国・都市
- 渡航期間(出発日〜帰国日)
- 緊急連絡先:電話番号・メールアドレス(同意する親権者)
- 同意する親の自筆署名(※パスポートと同じサイン)
英文テンプレート(様式自由・そのまま使用可)
PARENTAL CONSENT LETTER FOR INTERNATIONAL TRAVEL
Date: [作成日付 例:March 1, 2026]
Place: [作成場所 例:Tokyo, Japan]
To whom it may concern,
I, [親の氏名(ローマ字) 例:YAMADA HANAKO], born on [生年月日], residing at [住所 例:1-1-1 Shibuya, Tokyo, Japan], holder of Japanese Passport No. [パスポート番号], hereby give consent for my child:
Child’s Information:
Full Name: [子どもの氏名(ローマ字)]
Date of Birth: [生年月日]
Passport Number: [パスポート番号]
to travel internationally to [渡航先の国・都市 例:Taiwan] from [出発日 例:March 15, 2026] to [帰国日 例:March 19, 2026], accompanied by:
Accompanying Person:
Full Name: [同行者の氏名(ローマ字)]
Date of Birth: [同行者の生年月日]
Relationship to child: [続柄 例:Paternal grandmother / Maternal grandfather / Aunt]
Passport Number: [同行者のパスポート番号]
I acknowledge that my child is traveling with the above-named person with my full consent and permission.
In case of emergency, please contact me at:
Phone: [電話番号(国際番号含む) 例:+81-90-1234-5678]
Email: [メールアドレス]
Signature: ___________________
Printed Name: [氏名(印刷体)]
Date: [日付]
(※離婚・死別等で片方の親がサインできない場合は、単独親権を証明する戸籍謄本の英訳を添付した上で、以下のような追記を行うとスムーズです)
※ I have sole custody of the child. The other parent is unable to sign this letter due to [divorce / deceased].
日本語版テンプレート(英文の内容確認・保管用)
渡航同意書
私、[親の氏名](生年月日: )は、私の子ども[子の氏名](生年月日: 、パスポート番号: )が以下の条件のもとに渡航することに同意します。
■ 渡航先:[国・都市名]
■ 渡航期間:[出発日]〜[帰国日]
■ 同行者:[氏名](続柄: 、生年月日: )
緊急連絡先:電話 [電話番号] / メール [メールアドレス]
日付: 年 月 日
署名:___________________
【最重要】国別の注意点と必要書類一覧(カナダ・フィリピン等)
自作の同意書では不十分で、国が指定するフォーマットや「大使館での事前手続き」が必須となる厳しい国があります。
| 国・地域 | 必要度 | 必要書類・特記事項(要注意!) |
|---|---|---|
| 🇵🇭 フィリピン (セブ島など) | 絶対必須 (厳格) | 15歳未満が親(親権者)の付き添いなしで入国する場合、「WEG(Waiver of Exclusion Ground)」の事前申請が法的義務です。日本にあるフィリピン大使館等での手続きと手数料が必要。自作の同意書だけでは搭乗拒否・入国拒否されます。 |
| 🇨🇦 カナダ | 強く推奨 (実質必要) | カナダ政府公式サイトで指定のフォーマットが用意されています。片親同行でも、同行しない親の同意書を求められる可能性が非常に高い国です。公証役場での公証も強く推奨されています。 |
| 🇺🇸 アメリカ (ハワイ等含む) | 推奨 | 米国税関・国境警備局(CBP)が公式に携帯を推奨。書類なしで別室審査になったケースあり。片親同行でも持参を強くおすすめします。英語での公証が推奨されます。 |
| 🇹🇼 台湾 🇰🇷 韓国 | 原則不要 (持参推奨) | 日本人は法的に必須ではありませんが、祖父母と孫の組み合わせなどでは審査官の裁量で質問されることがあります。お守りとして持参すると安心です。 |
| 🇩🇪🇫🇷🇪🇸 EU諸国 (シェンゲン領域) | 持参推奨 | 誘拐防止の観点から入国審査で確認されることが増えています。特にスペイン、イタリア、フランス等では持参を推奨します。 |
← 横にスクロールできます ※情報は随時変更されます。渡航前に必ず各国大使館の最新情報を確認してください
公証が必要な場合の手続きフローと期間
カナダ・フィリピンなど一部の国では、同意書が本物であることを証明するために公証役場での認証(公証)とアポスティーユ(外務省証明)が必要です。手続きには時間がかかるため、余裕をもって準備しましょう。
📋 公証が必要な場合の手続きフロー
- 同意書を作成(この段階では絶対にまだサインしない)
- 公証役場に出頭して公証人の目の前でサインし、認証を受ける
- 地方法務局で法務局長認証を受ける
- 外務省(窓口または郵送)でアポスティーユ(公印確認)を受ける
時間の目安:全手続きで最低1〜2週間必要です。余裕を持って3〜4週間前から準備を開始してください。※東京・神奈川・静岡・愛知・大阪の公証役場では、公証から外務省アポスティーユまでを一度に行える「ワンストップサービス」が利用できます。
👨👩👧 あわせて読みたい!子連れ海外旅行の準備記事
よくある質問(Q&A)
戸籍謄本の英訳はどうすればいいですか?
A
祖父母と孫だけで台湾旅行に行く場合、渡航同意書は必要ですか?
A
離婚後、親権を持つ母親だけで子どもと海外旅行をする場合は?
A
父親が出張中でサインができない場合はどうすればいいですか?
A
父母の姓が異なる場合(国際結婚・再婚等)は追加書類が必要ですか?
A
まとめ|準備の5か条
📋 渡航同意書準備チェックリスト
- 祖父母同行・片親のみ・離婚後などの場合は必ず用意する
- フィリピンへの15歳未満の渡航はWEG申請を絶対に忘れない
- 英文で作成し、父母双方の自筆署名(できない場合はその理由を明記)を入れる
- 親のパスポートコピーと、関係を証明する戸籍謄本(英訳)を同封するとより安心
- カナダ・フィリピンなど公証が必要な国は3〜4週間前から準備し、不安な場合は専門家に確認する
「どうせ大丈夫だろう」「アジアなら緩いだろう」という油断が、現地での長時間拘束や入国拒否トラブルにつながります。
基本的にコストゼロ(※公証費用などを除く)で準備できる渡航同意書は、子どもと一緒に安心して海外旅行するための最強の「保険」です。旅行前に必ず用意しておきましょう。
✈️ 次の海外旅行を予約する
初心者はサポートの手厚いツアーが安心です。











