「タイ旅行に行ったら、絶対に象に乗りたい!」
多くの人が、そんな憧れを抱いているのではないでしょうか。
しかしその一方で、「象乗りは動物虐待だ」という声を耳にし、心が痛んだり、旅行計画をためらったりしている方も少なくないはずです。
その感覚、絶対に間違っていません。
この記事では、まずタイの象乗り産業が抱える悲しい現実「パジャーン」という調教の実態を正直にお伝えします。
その上で、従来の象乗りとは全く違う、象も人も心から笑顔になれる「エシカルな象との触れ合い体験」ができる、バンコク近郊の素晴らしい施設だけを厳選して5つご紹介します。
この記事を読めば、「象に乗らない」選択が、どれほど豊かで感動的な体験をもたらしてくれるか、きっとお分かりいただけるはずです。
この記事でわかること
- タイの象乗り産業が抱える動物虐待の実態(パジャーン)
- 危険な施設を見分けるための「5つの危険サイン」
- 【バンコク近郊】動物虐待のない、本当におすすめできる施設5選
- 象と触れ合うための服装・持ち物、そして守るべきマナー
- お得な予約方法と、ツアー vs 個人手配の比較
【知るべき現実】タイの象乗りと動物虐待の実態
なぜ、象乗りが問題視されているのか?その根源には、子象の心を破壊する「パジャーン(Phajaan)」という伝統的な調教法があります。
- 子象を母親から強制的に引き離す
- 狭い檻に閉じ込め、数日間にわたり飲食や睡眠を制限
- 金属製の鉤竿(ブルフック)で全身を突き刺し、恐怖と痛みで人間の優位性を刷り込む
この過酷な儀式を生き延びた象だけが、観光客を乗せる「おとなしい象」になります。
つまり、あなたが象の背中に乗るという行為は、この悲しい現実の上に成り立っている可能性があるのです。
あなたの行く施設は大丈夫?「5つの危険サイン」
以下の特徴がある施設は、虐待を行っている可能性が高いため、避けることを強く推奨します。
- 象がショーをする:サッカーや絵を描くなど、不自然な芸をさせる。
- 鉤竿(ブルフック)を使う:象使いが金属製の尖った棒で象を突いている。
- 象の背中に直接乗せる:鞍(サドル)があっても、象の背骨に深刻なダメージを与えます。
- アスファルトの上を歩かせる:象の繊細な足裏を傷つけ、壊死させる原因になります。
- チップを執拗に要求する:象の福祉より金儲けを優先している可能性があります。
【新しい常識】象に乗らない「エシカル・エレファント・ツーリズム」へ
幸いなことに、近年タイでは、このような虐待的な観光から脱却し、「象に乗らない、ショーを見ない、ありのままの姿に触れ合う」という新しい形のツーリズムが主流になりつつあります。
「エレファント・サンクチュアリ」と呼ばれるこれらの施設では、虐待から保護された象たちが広大な敷地で自由に暮らし、観光客は「お世話を手伝う」という形で象と関わります。
象と一緒に森を散歩し、泥を塗ってあげ、川で一緒に水浴びをする。これこそが、象にも人にも優しく、心から感動できる、2025年の新しい象体験の形です。
【バンコク近郊】動物虐待のない、本当におすすめできる施設5選
それでは、バンコクから日帰りで行ける、評判の高いエシカルな施設を5つ厳選してご紹介します。
🥇 1位:リビング・グリーン・エレファント・サンクチュアリ
【こんな人におすすめ】バンコクから一番近い施設を探している、日本語ガイドがいると安心
バンコクから車で約2時間。アクセス抜群でありながら、象の餌作り、森での散歩、泥浴び、水浴びといった王道の体験がすべて詰まった、まさに「いいとこ取り」の施設です。日本語ガイドの手配も可能なので、初めての方でも安心して参加できます。
🥈 2位:ハッピー・エレファント・ケア・バレー
【こんな人におすすめ】大人数でのツアーが苦手、プライベート感を重視したい
家族経営のアットホームな雰囲気と、1グループ最大8名という少人数制が魅力。象一頭一頭とじっくり向き合えます。カレン族の伝統的なランチが味わえるのもユニークなポイントです。
🥉 3位:エレファント・ワールド
【こんな人におすすめ】より深く象の保護活動について学びたい、「戦場にかける橋」も一緒に観光したい
カンチャナブリにあるタイ最大級の保護施設。1日コースでは、獣医師による象の健康診断を見学できるなど、より教育的なプログラムが充実しています。本格的なボランティアプログラムも用意されています。
🏅 4位:バーン・チャーン・エレファント・パーク
【こんな人におすすめ】パタヤ観光とセットで楽しみたい、子連れで参加したい
パタヤ近郊にあり、観光との組み合わせに便利。特に子象へのミルクやり体験は、子供たちに大人気です。1日コースにはタイ料理のクッキングクラスが含まれるなど、エンターテイメント性も高いのが特徴です。
🏅 5位:サンプラーン・エレファント・グランド&ズー
【こんな人におすすめ】バンコクからとにかく近い場所がいい、予算を抑えたい
バンコクから車で約1時間と最も近い施設。ワニ園や動物園も併設しています。ただし、注意点として、ここでは現在も従来型の「象乗り」や「象のショー」が行われています。この施設をエシカルに楽しむためには、申し込みの際に「象乗りコース」ではなく、「エレファント・ケア体験コース」を明確に選択する必要があります。
【準備編】象との触れ合いを100倍楽しむために
服装と持ち物チェックリスト
- 汚れてもいい着替え一式:泥と水で全身びしょ濡れになります!
- 水着:服の下に着ていくとスムーズです。
- タオル
- 日焼け止め&帽子
- 虫よけスプレー
- 濡れてもいいサンダル or ウォーターシューズ:ビーチサンダルが最適。
象と接するときの10のマナー
象は賢く優しい動物ですが、身体が大きいため注意も必要です。以下のマナーを守って、お互いに気持ちの良い時間を過ごしましょう。
- 大声を出さない
- 象の正面や真後ろに立たない
- フラッシュ撮影はしない
- 象使いの指示には必ず従う
- 勝手に餌をあげない(人間の食べ物は絶対NG)
- 象の鼻を引っ張らない
- 子象に近づきすぎない(母象が警戒します)
- 象の体に登らない
- ゆっくり動く
- 感謝の気持ちを忘れない
まとめ:あなたの選択が、象たちの未来を変える
タイ旅行のハイライトとなる、象との出会い。
「象に乗る」という古い観光スタイルを選ぶか、「象に寄り添う」という新しい体験を選ぶか。その小さな選択の一つ一つが、タイの象たちの未来を大きく左右します。
ぜひ、この記事で紹介したエシカルな施設を訪れ、罪悪感のない、心からの感動を体験してみてください。きっと、あなたの旅は忘れられない、より深いものになるはずです。
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