「ヨーロッパの空港って、液体の100ml制限がなくなったんじゃないの?」
「調べたら『撤廃』と『復活』の記事が両方出てきて、どっちが正しいのか分からない」
「アメリカも同じように緩くなった?」
「日本の国内線も100mlなの?」
「2Lまで持ち込める空港で買って、乗り継ぎ先で捨てさせられたりしない?」
結論から書きます。「ヨーロッパで液体制限が撤廃された」という言い方は正確ではありません。EUの規則そのものは今も100mlのままで、認証を通ったスキャナーを入れた空港・ターミナル・検査レーン単位で、例外的に2Lまで認められているだけです。
だから同じフランクフルト空港でも、通ったゲートによって2Lだったり100mlだったりします。ミラノ・マルペンサはターミナル1が2Lでターミナル2が100ml。チューリッヒは出発する人だけ2Lで、乗り継ぎの人は100mlのままです。「国」でも「空港」でもなく、レーン単位でバラバラというのが2026年9月の実態です。
この記事では、空港ごとに今いくらまで持ち込めるのかを一覧にしたうえで、なぜ日本語の情報が「撤廃」と「復活」に割れているのか、乗り継ぎで何が起きるのかを整理します。公式で確認できなかったことは「確認できなかった」と書きます。
✅ この記事でわかること
- ✨ ヨーロッパ14空港の現在の上限🧴 2Lの空港・100mlの空港・レーンで分かれる空港を一覧に
- 📌 「撤廃」と「復活」が両方ある理由🗓️ 2024年に一度戻り、2025年から順次緩和という時系列
- 🔍 ヨーロッパ以外は変わっていません🌏 アメリカ・アジア・中東・オセアニア・カナダの現状
- 💡 日本の国内線と国際線は別ルール🗾 国内線に100mlルールは存在しません
- 🧭 乗り継ぎで没収される条件🔁 2Lの空港で買って100mlの空港で乗り継ぐとどうなるか
先にこれだけは。不安なら100mlの透明袋を用意していけば、世界中どの空港でも通ります。2Lが認められている空港でも、100mlで持っていって困ることはありません。
2Lを当てにするのは、出発空港とレーンを自分で確認できたときだけにしてください。乗り継ぎがあるなら、乗り継ぎ空港のほうが厳しい可能性を必ず考えてください。
なぜ「撤廃」と「復活」の記事が両方あるのか|時系列で整理
日本語の検索結果が割れているのは、書き手が間違えているというより、実際に緩和と再規制が何度も行き来したからです。順番に並べるとこうなります。
2022年12月|イギリスが緩和方針を発表
新型CTスキャナーの導入に合わせ、100mlを2Lへ拡大する方針を政府が公表しました。
2024年6月|イギリスの一部空港で100mlが復活
ロンドンシティ、ニューカッスルなど6空港で一時的に元へ。運輸省は「テロ脅威への対応ではなく日常的な措置」と説明しています。
2024年9月|EU全体で100mlが復活
欧州委員会が規則を改正し、新型スキャナーを入れていた空港も100mlへ戻しました。理由はスキャナーのソフトが330ml以上の容器の中身を十分な信頼性で識別できないと分かったからで、委員会は「一時的な技術的問題への予防措置」と明言しています。
2025年7月以降|認証を通った機器の空港から順次2Lへ
再テストが終わり、特定メーカー製のスキャナーを入れた空港・レーンから個別に緩和が認められはじめました。別メーカーの機器を入れた空港はまだ認証待ちです。
2026年9月|今もバラバラのまま
EU規則の原則は100mlのままで、2Lは例外運用です。空港・ターミナル・レーンごとに違います。
つまり、記事の日付を見てください。2024年の記事は「復活」を、2025年以降の記事は「緩和」を書いています。どちらも当時は正しく、どちらも今の全体像ではありません。「EU全体で撤廃された」と書いてある記事は、今の時点では誤りです。
【一覧】ヨーロッパの空港別・液体は何mlまで持ち込めるか
2026年9月7日時点で、各空港の公式ページを1つずつ確認した結果です。
| 空港 | 機内持ち込みの上限 | 透明袋 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ロンドン・ヒースロー | 2L | 不要 | 医薬品が2Lを超える場合は処方箋などが必要 |
| フランクフルト | レーンで違う | レーンによる | T1の大半とT3全レーンが2L。ゲートC1・C2・C4・C6と一部の乗継レーンは100mlのまま |
| ミュンヘン | レーンで違う | レーンによる | CT導入レーンは2Lで取り出し不要。従来レーンは100ml・総量1L・袋必須 |
| ウィーン | 2L | 不要 | 2026年7月3日から全セキュリティゲートに拡大 |
| チューリッヒ | 出発2L/乗継100ml | 出発は不要、乗継は必要 | チューリッヒ発の人だけ2L。乗り継ぎ客は従来ルール |
| ローマ・フィウミチーノ | 2L | 不要 | 米国行き・イスラエル行きの直行便だけ100ml |
| ミラノ・マルペンサ | T1は2L/T2は100ml | T2のみ必要 | 同じ空港でターミナルが違うと別ルール |
| ミラノ・リナーテ | 2L | 不要 | — |
| ヘルシンキ | 容器100ml/1人合計2L | 不要 | 数え方が他と違います。容器は100mlのまま、合計で2Lまで |
| アムステルダム・スキポール | 100ml | 必須 | 一度緩和したが2024年9月に撤回して100mlへ戻した |
| バルセロナ | 100ml | 必須 | 液体の医薬品は制限の対象外 |
| マドリード | 100ml | 必須 | T4に取り出し不要のレーンができたが、上限は100mlのまま |
| パリ・シャルルドゴール | 100ml(報道ベース) | 必要 | 空港公式サイトを確認できませんでした。報道では全面CT化は2030年ごろ |
| イスタンブール | 100ml | 必須 | トルコはEU域外。EUの緩和は関係ありません |
← 横にスクロールできます / 2026年9月7日時点で各空港の公式ページを1つずつ確認した内容です
「2リットル」は容器1本あたりです。ヒースローなどでは容器の数に制限がありません。手荷物に入る限り2Lのボトルを何本でも、という意味になります。
ヘルシンキだけ数え方が違います。容器は100mlのままで、1人あたりの合計が2Lまで。他の空港の感覚で2Lのボトルを持っていくと引っかかります。
同じ空港でもターミナルとレーンで違います
ここが一番の落とし穴です。「フランクフルトは2L」と覚えて行くと、通ったゲート次第で没収されます。
- フランクフルト:ターミナル1の大半とターミナル3の全レーンは2L。ただしゲートC1・C2・C4・C6と一部の乗継レーンは100mlのまま
- ミュンヘン:CTスキャナーのレーンは容器2Lで取り出し不要。従来レーンは100ml・総量1L・透明袋必須。どちらに並ぶかは選べません
- ミラノ・マルペンサ:ターミナル1は2L、ターミナル2は100ml
- チューリッヒ:チューリッヒ発の人は2L、乗り継ぎ客は100ml。空港側が乗り継ぎリスクを制度で回避しています
- ローマ・フィウミチーノ:基本は2Lですが、米国行き・イスラエル行きの直行便だけ100ml
イギリスも同じです。イギリス政府の公式ページ自体が「一部の空港でルールが変わりました。渡航前に空港に確認してください」と書いていて、政府が統一されていないことを認めています。ヒースロー・ガトウィック・バーミンガム・エディンバラの4空港は2Lで揃っていますが、地方空港はまちまちです。
ヨーロッパ以外は変わっていません
ここを誤解している日本語記事がかなりあります。アメリカもアジアも中東も、緩和されていません。
| 国・空港 | 機内持ち込みの上限 | 透明袋 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| アメリカ(全空港) | 3.4オンス=約100ml | 1クォート袋 | 緩和されていません。3-1-1ルールのまま |
| 日本(国際線) | 100ml | 20×20cm・1L・マチなし・1人1袋 | 出国後の免税店で買った液体は対象外 |
| 日本(国内線) | 100mlルールはありません | 不要 | 危険物の規程で「1容器0.5L・1人合計2L」などの別の枠組み |
| 仁川(韓国) | 100ml | 20×20cm・1L・1人1袋 | 容器のサイズで判定。中身が半分でも100ml超の容器は不可 |
| 桃園(台湾) | 100ml | 20×20cm・1L未満 | — |
| 香港 | 100ml | 1L・1人1袋 | 医薬品・ベビーミルク・特別食は条件付きで例外 |
| シンガポール・チャンギ | 100ml | 合計1L | 検査時に他の手荷物と分けて提示 |
| バンコク・スワンナプーム | 100ml | 合計1L | — |
| ベトナム(国際線) | 100ml・合計1L | 必要 | 国内線は容量制限なし(ベトナム航空の案内) |
| 中国(国際線) | 100ml | 1L・1人1袋 | — |
| 中国(国内線) | 液体の持ち込みは原則禁止 | — | 例外は化粧品1種類100ml以下と歯磨き粉など100g/ml以下だけ |
| ドバイ | 100ml | 必要 | AIスキャナーを導入中だが、変わるのは取り出し不要になる点だけ |
| ドーハ・ハマド | 100ml | 出発は透明袋、乗継は1L以下の袋 | 案内所で袋を無料配布 |
| シドニー(国際線) | 100ml/100g | 袋の封の四辺合計80cm以下・1人1袋 | — |
| オーストラリア(国内線) | 液体の容量制限は適用されません | 不要 | 国際線ターミナル発の国内線区間だけは例外 |
| オークランド(国際線) | 100ml | 20×20cm・合計1L | 粉末は無機物なら350mlまで袋不要 |
| ニュージーランド(国内線) | 容量制限なし | 不要 | ただしふたが閉まらない容器は不可。コーヒーは飲み切る |
| カナダ | 100ml/100g | 合計1L・1人1袋 | — |
← 横にスクロールできます / 各国の航空当局または空港公式の記載にもとづきます
アメリカの「靴を脱がなくてよくなった」と液体は別の話です。2025年7月8日に廃止されたのは靴の脱着だけで、同じ発表のなかで液体とノートPCの取り出しは「当面は現状維持」と明言されています。
長官が液体ルールの見直しに言及したのは事実ですが、検討を表明しただけで実施はされていません。2026年9月現在もTSAの公式ページは3-1-1ルールのままです。
ドバイも撤廃していません。新型のAIスキャナーを導入中で「バッグから出さずに検査できる」ようになっていますが、100mlという上限そのものは2007年から変わっていません。「取り出し不要」と「制限撤廃」は別の話です。
日本の国内線に100mlルールはありません
日本人読者がいちばん混乱するところです。日本の国内線には、国際線のような「保安検査での100ml制限」がありません。
国内線に適用されるのは危険物の規程で、たとえば化粧水なら「1容器あたり0.5kgまたは0.5L以下、1人あたり合計2kgまたは2L以下」といった枠組みです。透明袋も必要ありません。国際線と国内線をまとめて「日本は100ml」と説明している記事は不正確です。
同じことがオーストラリアとニュージーランドでも起きています。両国とも国内線は液体の容量制限の対象外です。ただしニュージーランドのオークランド空港では、2022年11月16日以降ふたが閉まらない容器(飲みかけのコーヒーなど)が国内線で不可になりました。これは容量ではなく漏れ防止のルールです。
中国は国内線が別格に厳しいです
中国民用航空局の案内によると、中国の国内線は液体の機内持ち込みが原則として全面禁止です。100mlどころではありません。
- 例外は化粧品1種類・容器100ml以下(別の透明袋に入れる)と、歯磨き粉・シェービングクリーム類の100g/ml以下だけ
- 乳幼児連れは申請すれば航空会社が機内で液体乳製品を提供
- 医療上必要な液体薬は保安検査後に客室乗務員へ預ける運用
- 消毒用アルコールは濃度70%超は持ち込みも預け入れも不可。70%以下は預け入れのみ可
- 酒類は機内持ち込み不可。預け入れは容器5L以下
リチウム電池も明確です。100Wh以下は機内持ち込みのみ可(預け入れ不可)、100〜160Whは航空会社の事前承認があれば1人2個まで、160Wh超は持ち込みも預け入れも不可となっています。
乗り継ぎで没収される条件
2Lが認められている空港で買っても、乗り継ぎ先の空港が100ml制限なら、そこで捨てることになります。乗り継ぎでは多くの場合もう一度保安検査を通るためです。
危ないのはこの組み合わせです。ヒースローやフランクフルトT3で1Lのワインやオリーブオイルを買い、アムステルダム・バルセロナ・マドリード・パリで乗り継ぐ。この4空港はいずれも100mlのままです。
チューリッヒ空港が「出発客は2L、乗り継ぎ客は100ml」という運用にしているのは、まさにこのリスクを空港側が制度で潰しているからです。
免税店で買った液体は別扱いです。EUの公式案内では、赤い枠のセキュリティ袋(STEB)に密封されたまま、レシートを添えて最終目的地まで未開封であれば持ち込めます。ただし乗り継ぎの再検査で袋を開けてしまった場合は、その場で係員に申告して新しい袋に封をし直してもらう必要があります。
大きい液体を買うなら、預け荷物に入れるのが結局いちばん確実です。乗り継ぎ時間が短いときは、そもそも機内に持ち込まない前提で買い物をしてください。
乗り継ぎ時間を使うなら、空港送迎と荷物の置き場所を先に決めておく
液体を諦めるより、乗り継ぎ時間の使い方を決めておくほうが旅は快適になります。空港から市内への送迎、市内の荷物預かり、現地のアクティビティはKlookとKKdayでまとめて確認できます。
出発前の確認手順|3ステップ
ステップ1|出発空港の公式サイトを見る
「空港名 + liquids」または「空港名 + hand baggage」で検索します。まとめサイトではなく空港自身のページを開いてください。ルールが変わったときに最初に直るのはそこです。
ステップ2|ターミナルまで確認する
フランクフルト・ミュンヘン・マルペンサのように、同じ空港でも分かれています。自分が使うターミナルの記載を探してください。
ステップ3|乗り継ぎ空港も同じことをする
出発空港が2Lでも、乗り継ぎ空港が100mlなら没収されます。厳しいほうに合わせて荷造りしてください。
迷ったら100mlの透明袋。これが結論です。2Lの空港でも100mlの液体は当然通ります。逆はありません。ルールが空港ごとにバラバラである以上、いちばん厳しい前提で用意しておくのが一番早いです。
空港ごとの詳しい情報
あわせて読みたい関連記事:液体を預け荷物に入れられないときは、空港の荷物預かりを使う手があります。この記事に出てきた空港のうち、預かり所や乗り継ぎの過ごし方をまとめてある空港はこちらです。
ヘルシンキ空港にコインロッカーはない|荷物預かりの場所・料金
サンフランシスコ空港にコインロッカーはない|荷物預かりの場所・料金
フランクフルト空港の荷物預かり|T1は24時間・最長125日・ロッカーなし
ミュンヘン空港の荷物預かり|預かり所はMACとT2の2か所
ウィーン空港の荷物預かり|手荷物1日5ユーロ・最長18か月
チューリッヒ空港の荷物預かり|ロッカーはSBB・4時間CHF10
マドリード空港の荷物預かり|consignaはT1・T2・T4の3か所
JFK空港にコインロッカーはない|ターミナル4は24時間
バルセロナ空港の荷物預かり|T1・T2のConsignaの使い方
アムステルダム・スキポール空港の荷物預かり完全ガイド
ヒースロー空港の荷物預かり完全ガイド|T2・T3・T4・T5の場所と料金
シャルル・ド・ゴール空港の荷物預かり完全ガイド
イスタンブール空港の荷物預かり・ロッカー完全ガイド
ドバイ空港にコインロッカーはある?荷物預かりの場所・料金
ドーハ乗り継ぎ完全ガイド|最低乗継60分・無料トランジットホテル
飛行機のモバイルバッテリー新ルール完全ガイド
機内持ち込みの液体 よくある質問
まとめ|迷ったら100mlの透明袋で用意する
この記事のポイント
- EUの規則の原則は今も100ml。2Lは空港・ターミナル・レーン単位の例外
- 2024年に一度100mlへ戻り、2025年7月以降に順次緩和という順番
- 2Lは容器1本あたり。ただしヘルシンキだけ「容器100ml・合計2L」と数え方が違う
- フランクフルト・ミュンヘン・マルペンサは同じ空港内で分かれている
- チューリッヒは出発客だけ2L、乗り継ぎ客は100ml
- ローマは米国行き・イスラエル行きの直行便だけ100ml
- アムステルダム・バルセロナ・マドリード・パリは100mlのまま
- アメリカ・アジア・中東・カナダは緩和されていない
- 日本・オーストラリア・ニュージーランドの国内線に100mlルールはない
- 中国の国内線は液体の持ち込みが原則禁止
- 乗り継ぎがあるなら厳しいほうに合わせる。迷ったら100mlの透明袋
✈️ 海外旅行の航空券・ホテル・現地ツアーをまとめて予約する
初心者はサポートの手厚いツアーが安心です。











の手荷物預かり完全ガイド|スマートロッカー・トランジット・料金まで徹底解説-640x360.jpg)


